お寿司屋さんで使われている独自の言葉について説明します。

お寿司屋さんで使われている独特な言葉があります。符牒といって本来はお店の中だけで使われる言葉で、本来は客の側が使ってはいけないのですが、あまりにも一般的になりすぎて普通にお客さんが使うことも多いですし、家庭でも使っていたりします。この符牒はなにもお寿司屋さんだけではなく、接客業ではお店のものだけにわかる暗号として色々なものがあります。特にお手洗い(二番・四番・お花など)や休憩(のじ・にのじなど)にまつわる符牒はどこにでもあるのではないでしょうか。

では、寿司屋で使われている符牒について、ご存じのものも多いとはおもいますが説明します。まずは「しゃり」寿司飯のことです。昔から銀しゃりという言葉もありますよね。次に「がり」これは甘酢漬した生姜のこと。次に「あがり」お茶のことです。これは元々は花街で使われていた符牒だそうです。「おあいそ」お勘定のことですね。このあたりまでは、もう符牒というよりも一般語のようにお客さんも普通に使ったりしています。次に「むらさき」お醤油のこと。「さび」山葵のこと。「かっぱ」河童の好物ということから胡瓜のこと。「光り物」コハダ・アジなどの背が光る魚のこと。「づけ」お刺身(たいていはマグロ)を醤油に漬けたもの。「ぎょく」卵焼きのこと。「げそ」イカの足の部分。これらも割と一般的でしょう。ほかには「てっぽう」巻いた形が鉄砲に似てることから海苔巻きのこと。河豚のことも当たれば死ぬことから「てっぽう」と呼びますがお寿司屋さんでは前者の意味です。「ガレージ」シャコのこと英語の車庫(ガレージ)にかけてるわけですから比較的新しい符牒ですよね。「つめ」煮つめの略。穴子などの上に塗る煮詰めた煮汁のことです。「さがや」おぼろのこと。浄瑠璃の一文から出来た符牒だそうです。「やま」お寿司に敷く笹のこと。山で取れるものだからだそうです。一般的になってきている寿司屋の符牒ですが、中には聞いたことがない言葉もあるのではないでしょうか。

ほかにも値段表示がないお店も多いお寿司屋さんには数字の調布もあります。「一」=「ピン」、「二」=「ノの字」、「三」=「ゲタ」、「四」=「ダリ」、「五」=「メの字」、「六」=「ロン字」、「七」=「セイナン」、「八」=「バンド」、「九」=「キワ」、「十」=「ヨロゾ」。これらは代表的なもので、若干違う呼び方もあるようですし、組み合わせ方のルールもそれぞれのお店で違うようです。値段のわからない高級店でお会計の時に「ノの字」と聞こえて来たら二万だなとわかりますが、複雑な金額だとわかりにくくなりますよね。ただし、前もってわかってもわからなくても支払う金額は変わらないのですが。