寿司酢にも地域差や使うお酢に違いがあります。

私にはいわゆる「寿司フェチ」の友人がいます。私などは滅多に行けない高級店にも足繁く通うその人は関西で一緒に寿司屋さんへ行くと必ず「関西の寿司飯は甘い」と言います。大阪で生まれ、大阪で育った私には最初意味がよくわかりませんでした。寿司飯って甘いものだと思っていたからです。でも、そういわれてみれば大阪でも東京から出店している江戸前寿司のお寿司はあまり寿司飯が甘くないですし、大阪のお寿司自体も昔ほど甘くはなくなっています。

日本にはおおむね三種類の寿司飯のお酢の配合があるそうです。お米一升に対してお酢1.8リットル、塩は10〜15gで砂糖の量だけが大きく違います。砂糖の量が0〜100gが関東地方で、関西は砂糖が150〜200g。その他の地域はちょうどその中間100〜150gの量だとか。握り寿司文化が中心の関東と、元々は押し寿司や巻き寿司などが中心の上方寿司文化の関西では、砂糖を多く加えることによって寿司飯が乾かない特色があるので、握ってすぐ食べる握り寿司よりも時間がたってから食べることの多いお寿司用として砂糖が多用され、寿司飯の味が違っていたわけですね。

最近ではずいぶんとお店で食べるお寿司の寿司飯の甘さは控えめになってきていますが、家庭で作るちらし寿司などではかなり多くの砂糖を使用しています。またこの寿司飯の作り方ですが、一般的には上記のような配合で最初に合わせ酢を作って炊きあげたご飯に混ぜるのですが、各地方で作られている混ぜ寿司などでは、あらかじめ合わせ酢を作らずに、お砂糖、塩、お酢をそれぞれご飯に混ぜ込んでいく方法もあるようです。

あと、お寿司屋さんによっては色のついている寿司飯を使っていることがあります。これは酒粕を原料としてつくられた「赤酢」というお酢を使っているため、ほんのりと寿司飯が赤みを帯びているのです。握り寿司が誕生した頃はこのお酢が使われていたのだそうですが、現在では赤酢を使っているお店はあまり数多くはありません。ただ、お寿司とは大変愛称の良いお酢だと言われていますので、新鋭のお寿司店では赤酢を使うところも増えてきているようです。