上方寿司の種類についてお話します。

握り寿司より歴史の古い上方寿司、残念ながら上方寿司だけを扱う上方寿司専門店はすっかり減ってしまいましたが、今でもお持ち帰りのお寿司などとしてはたくさんの人に愛されています。握り寿司のように握ったその場で食べるというよりは、不祝儀の集まりや観劇、花見のお供など作ってからある程度の時間がたってから食べるお寿司と言えます。

また、生ものを使わない上方寿司もありますので、室町時代の精進料理の発展とともに作られていったともいわれています。では、代表的な上方寿司をいくつかご紹介したいと思います。誰もがよく知っているものに、「太巻き寿司」があります。今は中に海鮮や場合によってはフライものを巻き込んだ太巻きもありますが、元々は、高野豆腐やかんぴょう、干し椎茸などを煮含めたものを巻いたものです。焼き穴子が入ることも多いようです。次に上品でかわいい「茶巾寿司」野菜を煮たものを混ぜた寿司飯を卵の薄焼きで包みかんぴょうで結んだお寿司です。

ほかの上方寿司としては、押し寿司全般があります。その中でも有名なのは「バッテラ」でしょう。バッテラの語源はポルトガル語のボートを表す言葉バイテラだそうです。形が似ていることからそう呼ばれたそうですが、関西ではなじみの深い食べ物です。寿司飯の上に酢で締めた鯖をのせ通常は昆布を重ねた押し寿司です。個人的には間にガリを挟んだ物が好きですが、ガリが入っているかどうかは半々ぐらいの割合でしょうか。京都にも同じ鯖の棒寿司がありますが、京都ではバッテラとは呼ばずに「鯖寿司」と呼んでいます。そういえば数年前に空弁でブームになった「焼き鯖寿司」もありますね。新しい押し寿司と言えるでしょう。ほかにもエビを使ったり、鰻や鱧を使ったりした様々な押し寿司のバリエーションがあります。また、一口大に包んだ「柿の葉寿司」や「小鯛寿司」などもありますし、ちまきの形に包まれた「ちまき寿司」などもあります。