全国の有名なお寿司についてご紹介します。

お寿司はなにも上方寿司と江戸前寿司だけではありません。各地で生まれ全国的にもメジャーなお寿司もあれば、地元の郷土色として愛されているお寿司もあります。ここでは「なれずし」以外の、お米を食べるお寿司を中心にご紹介していきたいと思います。

全国的にも有名な「稲荷寿司」家庭でも作られるこの稲荷寿司は上方寿司としてとらえられているのかもしれませんが、発祥は愛知県にある「豊川稲荷」の門前で飢饉の際に配られたものが始まりだといわれています。この稲荷寿司は太巻きとセットになると「助六」という名前で呼ばれており、持ち帰り寿司の中では人気ものですよね。歌舞伎の演目「助六由縁江戸桜」主人公の名前が「助六」といいと愛人のの花魁の名前が「揚巻」というところからつけられたものだといいます。揚巻のあげが稲荷寿司、巻きが巻き寿司というわけですね。なんとも江戸っ子らしいユーモアーでしょうか。誰が言い始めたのかわかりませんが250年たった今でも残っているぐらいですから、江戸時代の観劇のときにもこの助六を幕間に食べるお弁当としてたくさんの人がもっていったのでしょうね。この助六に欠かせない稲荷寿司の形には三角形のものと俵型の四角ものとがあります。また油揚げで包むときに裏返すこともあります。

変わったお寿司では鹿児島の「酒寿司」があります。これはお酢ではなく、地酒と食塩などを混ぜたものをご飯に混ぜ、その上に魚介類や野菜・卵などの具材をのせ、またご飯をのせ数回繰り返して段にしていき、一番上には具材が彩りよく見えるように盛りつけます。蓋をして重しをのせ3〜4時間寝かすことで地酒の酵素で発行を促す「早寿司」の一種です。最近はお酢を混ぜることもあるようです。ほかに冬限定メニューとして西日本にある「温寿司」があります。いわゆるばら寿司を蒸籠で暖めて出す暖かいお寿司です。昔はもっとたくさんのお店にあったメニューだそうですが、手間暇がかかることから最近は取り扱っているお店はかなり少ないようですね。ほかに熊野地方に伝わる、高菜のお漬け物で包んだ「めはり寿司」、山葵の代わりに辛子を使った八丈島の「島寿司」や長野や新潟の熊笹の上に一口大の寿司をのせた「笹寿司」、富山のサクラマスを使った「鱒寿司」などがあります。